中学お受験:事前準備:その7
「事前準備」の投稿がとうとう、その7まで来てしまった。
実はこの土日で事前準備だけで、その10まで軽く行きそうな感じだ。
要は学習に入れない。
土曜日に学研教室の先生と面談して、息子が学習以前の状態であることを告知されてしまったからだ。
月に一度送られてくる学習結果を見て、ある程度は安心していたのに、基礎編を通常の4倍の時間をかけ、繰り返し、手直しをしてもらった結果だったことが判明し、とはいえ、塾の先生が鵜呑みするほどは俺もバカじゃない。
それで、塾先から手渡された一年生向けの発展教材を解かせてみることで確認することにした。
そしたら、塾先の指摘事項は正確であった。
何度注意しても問題文を正確に読まない。
・足し算の文章問題なのに、引き算の設問の後には引き算をする。
・一度、書いた答えは絶対に見直さない。次の設問で前の回答が間違ったことに気が付くべきなのに気が付かない。
・塾先から勧められた新聞スクラップもやらせてみたが、いきなり2行ぐらいをボールペンで書いてきた。
愕然とした。
もう学習内容の問題ではない。
「こいつ、自分のやっていることを見直しかけられない。何がおかしいかわかっていない。重要度をつけられていない。そういえば、小さい頃から『どちらかを選べ!』という場面ではこいつ、必ず『どっちも!』って言っていたな。物事の優先度や重要度が付けれないのか。。。だから問題を読み切れないのか」
頭がぐるぐるとなった。
半日付き合って、「これは中学受験など無理だ」と悟った。
残念だが、学習をするとかそんなんではない。
なので、「もう受験はあきらめろ。お前には無理だ。勉強だけが人生じゃない」と何度も諭した。
「職人を目指すという人生もある。お前は落書きとか、ダンボールで銃を作るのが好きだろう? 人間には向き不向きというのがある。それが個性だ。俺はお前のいい所もたくさん知っている。お前が頑張るべきは勉強じゃないと思う」と土日を使って、中学受験をあきらめさせようとした。
ひどい状況だったからだ。塾先が言っていたことが正しかった。
俺はあいつのことはわかっていたつもりだったのにまるでわかってなかった。
塾先の面談時に端々に出てくる、『それのレベルで何言ってんだ』みたいな嘲笑の意味が理解できた。
しかし、あいつは「続けたい」という。
俺は子供に言う言葉じゃないことはわかってはいるが、『お前が中学受験するために俺は土日帰宅してもすべてをお前に費やすことになる。でも合格することはできないだろう。それなのにお前は中学受験を続けるというのか?お前の無駄な努力のために俺に犠牲になれというのか?お前を来年一年塾や講習につぎ込む50万円はムダ金となる。東京でお前と住むアパートを借りたほうが絶対に良いと思う。それでもまだ中学受験をしたいというのか!?』と怒鳴りつけた。
自分が言っていることがどれだけ無責任で回りに迷惑をかけることになるのか理解させたかったからだ。それほど、中学受験を続けることに無理を感じた。
でも、そこまで言ってもあいつは「続けたい」という。
俺は根負けした。
親だから仕方がない。
たとえ、全ての他人が無理だと言っても、親の俺だけは信じて寄り添ってあげなければいけない。
俺の母親(=ババ)は今考えると毒親だった。
俺の勉強を見るなんてしたことないのに、ずっと『お前は人並みの事しかできない。何も才能がない。』そう言われ続けた。
だから、俺は息子には『お前が目指すのであれば、きっとなんでもできる』と言ってあげるべきだと信じていた。
もちろん、あからさまに無理だと俺が(挑戦前に)息子を判断してしまう、息子の言うことが信じられない事態が発生するとは全く想定していなかった。
中学受験は投入時間とフォローの問題だと考えていた。
それで解決できない問題だと気が付いて俺は動揺した。
まるで昔読んだ、全く才能が無い野球部員があきらめずに不屈の根性で立ちむかい、チームメイトのやる気に火をつけ、結果、甲子園に行けた!みたいな、あきらめないことが才能だ!みたいな漫画を思い出した。
※それ、気になって今ググったら、「県立海空高校野球部員山下たろーくん」という漫画だった。
でも、息子よ。
あきらめないことがいいことだとは俺、思えないんだよなぁ。
『諦めが悪い』というのは悪徳だと思うし、『人間、あきらめが肝心』という言葉の方が好きだし。
とりあえずここから先はあいつの心の急激な成長にかけるしかない、と。。。
だって、学習以前の問題だもん。
その部分の問題の解消に時間がかかってしまえば、効率的な受験勉強自体が出来なくなる。
まぁ、年内にその部分の補正に見込みが無ければ、どうにもならないだろうなぁ。
苦しいなぁ。
俺、今、結構、自分自身の仕事の方が大変になってきているのに。
(今、派遣社員なのに来年の3月で切られるんじゃないか疑惑が出てきてしまったから)
ついでに親がかなり耄碌してきて、介護を念頭にいれる必要が出てきているし。
今週末も、ババは俺がいるとごはんとか一切作らなくなる。
膝も動かなくなっているので、2週間に一遍は病院へ送り迎えしなくちゃならないし、足が無いので、土日は平日分の買い出しに連れていく必要がある。
本当にきつい状況だ。
そんな中、先週、『息子が中学受験するから、頼む。来年一年間は元気にやってくれ』とちゃんと仕切ったのに、出てきた言葉は『何言ってんだ。お前ひとりだけ東京に居て、一番楽しているだろが。不公平だ~』
。。。もしもし?俺、平日は一生懸命、働いてるんだよ?週末は東京から毎週帰ってきて、できる限りの家事と息子のフォローしてるこの俺が一番楽???
目を使う仕事なのに今年の5月から飛蚊症にかかり、たった半年で左目がほとんど見えなくなっているこの俺が楽?
俺、ほんとこんな状況で心が潰れないよな。丈夫な心に産んでくれてありがとう、母ちゃん。
でも、そろそろ心折れそうだよ。俺。